千葉からシブ柿を送ってもらいました!シブ柿なんて、そのまま食べられません。そうなれば当然「干柿」ですよ〜♬
干柿の手順はそんなに難しくはありません。まずは皮を剥いて紐に繋ぎます。
そのあと熱湯に5秒ほどつけて消毒します。 あとは風通しのと陽当たりの良い所に干すだけです。
柿を干した途端、東京なのに田舎っぽい風景になったなぁ〜
来年には食べられるようになりますよ。楽しみ〜
春風亭昇太
話しが逸れてしまったが、とにかく僕は大学を中退して春風亭柳昇の弟子になった。 当時前座が少なくて休みも無く一年中働いていていたし、もちろん前座がよその協会の真打の落語会に遊びに行くなんて事は出来なかったので、円丈師匠との一方的な接点は消えるのだが、前座も終わりかけの頃に実験落語会の前座でジャンジャンに呼ばれた。 もう嬉しさ爆破だ!タイトルは忘れたが、ボクシング人気を上げるために関係者が話し合うという創作落語をやって、そこそこウケたが、その事よりも終わってから円丈師匠から「ボクシング好きなの?」って声をかけてもらって嬉しかった。それだけで嬉しかった。 その後も新作落語の落語会に呼ばれるようになり、円丈師匠の落語に触れる度に、その落語の舞台設定の多彩さと、作品量に圧倒される事になるのだが、そういった会に「呼ぶ」という事が円丈師匠の創作落語活動の基軸の一つでもあったのだと思う。創作落語家を一人でも多く育てる。という事を円丈師匠は一貫してやり続けた方だった。 当時の落語界の中で創作落語は亜流扱いで、落語は「古典落語」の事を指していて、新しい落語を書いている人達は「しっかりした古典落語が出来ない人」という扱いだった。しかし三遊亭圓生師匠の元で古典落語を学び、古典落語家として将来を嘱望されていた円丈師匠は、新作は古典が出来ない人達が演るものというイメージを簡単に1人で乗り越へ、さらに当時の創作落語の状況を打開する為に自らの創作活動に加えて、それに携わる落語家の数を増やす…ということが大事だと考えてたんだと思う。 その為には三遊亭とか、柳家とか、落語協会とか芸術協会とか関係なく、創作の同志となりそうな人に声をかけ、多くの落語家を創作活動の道へといざない、創作落語家の人数を増やそうとしていてたまたま僕もその中の1人ということ。
道なき道を行く円丈師匠は、その道を別の人にも歩かせる事で、獣道を作り、その獣道をさらに歩かせる事で、人が歩ける道へと変化させようとしていたのだ。 旺盛な創作意欲と長期的な戦略を持って落語の新しい可能性を切り開いた円丈師の業績は落語史に残るものである。現在の僕達はその円丈師匠の作った道を歩いている。創作落語の象徴的存在であった円丈師匠を失った僕らに出来る事はその道の先を創作落語という新しい靴を履き、胸を張って堂々と歩続けていくことなんだと思う。
円丈師匠 ありがとうございました。
春風亭昇太
初めて観た時の衝撃から円丈師匠の高座をよく聞きに行った…こんな事書くと必ず、じゃなぜ円丈の弟子になってないんだ!なんて人がいる。 弟子になるなんてそんな単純なものじゃ無い。人生を左右する弟子入りはもうちょっと複雑なのである。
細かいところは省きますが、落語は奥深いって事を教えてくれた円丈師匠の高座を観てから、様々な落語家さん達を観に行くようになって、春風亭柳昇を知る事となる。 僕の師匠も衝撃だった!それは「語り」である。落語独特の落語口調というものが曖昧な定義ではあるが存在していて、古典落語を三遊亭圓生師匠の元で学んでいた円丈師匠にも当然それはあるのだが、柳昇はごくごく普通人の語りだったのだ。一部の人には柳昇の語りを「素人口調」なんて言って揶揄されたが、噺家っぽく喋ればプロだなんて、それこそ素人の言う事である。 しかも面白い事を言ってないのに面白い。という芸界では「フラ」と呼ばれる独特の面白味があり円丈師匠とは別の魅力があった。 円丈師匠に作品の設定の自由を。柳昇には語り自由を教えていただいたのだと思っている。 そして静岡生まれで、江戸の世界や東京の粋なんて分からないボクにはこっちだ!って思い、春風亭柳昇一門に入る事になる。(柳昇を選んだ!って言っても入れるものでも無い。あくまでも入門は取ってくれる師匠次第である) そしてその選択は絶対に間違っていないなかったと確信している。
事実、後に円丈師匠は「昇太くん、噺家になるとき、円丈の弟子になろうか一瞬だけ迷ったことがあったみたいだけど、これは柳昇師匠で正解だった…」と言ってくれている(円丈著、ろんだんえん より) でも、円丈師匠に入門していたら、どんな春風亭昇太になっていたかには興味はあります。 …入門してたら春風亭じゃないか。
…つづく…
入門したばかりの僕と師匠。
春風亭昇太
三遊亭円丈師匠がお亡くなりになった。 このブログには楽しい事しか書かないと決めていたんだけど、どうしても書いておきたいので、円丈師匠の事を書きます。
僕が円丈師匠を知ったのは、東海大学の落語研究部に入って落研の仲間に「東京乾電池」の公演に誘われた時だ。落研なのに落語に限らず面白そうなモノは見に行く…当時の東海大学の落研には、そんな空気が流れていた。 当時渋谷公園坂にあった「ジャンジャン」という小ホールは熱気溢れる文化の発信地で、演劇、ミュージシャン、落語、様々な団体や個人がここでそれぞれの表現をしていて、その一つが当時まだ高田純次さんもいた「東京乾電池」だった。 近距離で柄本明さん、ベンガルさん、綾田俊樹さん達の息遣いもダイレクトで伝わる贅沢な舞台を楽しんで、終演後、公演パンフレットに来月の公演ラインナップで見たのが「実験落語会」
「実験落語会」なんて魅力的なタイトルだろう。今でこそ不思議なタイトルの多い落語会だが、この頃こんなタイトルを出す落語会なんて無かったので、とても印象的だった。 そして、翌月に行った「実験落語会」は凄かった。それまで聴いていた落語とは別物で設定、登場人物、全てが自由で、痛快だった。…そう「痛快」って言葉が一番合ってたと思う。 しかも当時の三遊亭円丈師匠はその落語会で2席も新作落語を演じていて、もの凄い迫力だった。
それまでの僕にとっての古典落語は遠い江戸の世界で、新作落語で描いている世界は昭和40年代くらいのイメージで、どちらも今生きている僕の世界とは少し離れた存在だったのだが、円丈師匠の落語はそうではなく、まさに今生きている時代の落語で衝撃だった。
それ以来「東京乾電池」と「実験落語会」を中心に様々なライブを観るためにジャンジャンに何度通ったものか…
…つづく…
ジャンジャンの看板。
今思えば、渋谷の一等地にキャパ200程の、どちらかと言えばアングラな劇場があった事が信じられないくらいだ。
春風亭昇太
ちょっと前の話になりますが、新宿のプーク劇場に行って落語をやってきました。 プーク人形劇場は新宿駅の近くにある日本初の人形劇専門の劇場。 プーク人形劇団はこの名前を初めて聞く人でも、見たことが無いって人は多分いないだろうというくらいNHKの番組や舞台などで活躍している人形劇で、戦前の治安維持法では逮捕者が出て活動休止を余儀なくされ、戦後ようやく活動を再開した歴史を持つ骨太の人形劇団で、普段は子供や大人に夢を与える人形劇の公演を重ねているが、他にも貸しホールとして色々な公演が行われている。 で、先日の新作落語の会。
プークでは何年も三遊亭円丈 師匠を中心に公演がおこなわれていて僕も昔は時々出演していたんだけれど、今回は超久しぶりの出演になった。 ホント、久しぶりだったんだけど、雰囲気がとても良くて雰囲気が良くて、気持ちよく演れました。
写メは右から弟弟子の鯉朝さん、ワシ、マスクの夢月亭清麿師匠、三遊亭ふう丈さん♬
春風亭昇太
東海大学客員教授の春風亭昇太さんは、先日静岡県清水区で就任記念の特別公開授業をやってきました。 落語会でもよく行く清水マリナート飲んでると会場は前は大学生、後ろは関係者と一般の皆さん。 何をやればよいのか分からないので、とりあえずどちらにも関係ある清水の郷土史とお城について話してきました〜。
いやあ、ウケないウケない!まぁウケること言ってないから当たり前なんだけど、笑いが起こる事で話のリズムを取っている僕としては、話し辛い事このうえない。 でも、話す時にはかなり勉強してからじゃないと教壇に立たないので、今回もずいぶん調べものや勉強しました。 自分の為にもなるので、来年から頑張ります。 でも、ウケない事に慣れちゃったら、どうしよう!
春風亭昇太
11月15.16日に新宿シアタートップスで「SWAクリエィティブツアー」の公演がありました。 シアタートップスは小演劇の聖地。僕も2009年に芝居「風のオルフェウス」(ラサール石井作.演出)で演劇に初出演し、同年閉館する事になった際の、さよなら公演にも落語で出演した思い出の劇場だ。 そして今年、本多劇場グループがシアタートップスを再開してくれて、今回SWAの公演で久しぶりのトップス出演となった。
今回は過去作品をリニューアルして川にまつわる四つの話が少しづつリンクするタイトル「川のながれに」 ネタは三遊亭白鳥「青畳の女」柳家喬太郎「やとわれ幽霊」林家彦いち「身投げ自演」春風亭昇太「明日にかける橋」でした。 うまくまとまって良い公演になったと感じています。 キャパ150ほどの小さな劇場でお客さんの反応もストレートに返ってきて気持ちが良くできました。 今回は感染対策もあり120席4ステージの公演でチケットは即完で、SWAファンの皆さんにはチケットをゲット出来なかった方も大勢いて申し訳なかったです。
いつか再演も考えていますので、よろしくお願いします〜♬
春風亭昇太
11月15日16日、新宿シアタートップスでおこなうSWAクリエィティブツアー 両日共に14時と 19時開演ですよ。
イープラスのSWA公演購入ページに直接アクセスできるURLが届きましたのでご連絡いたします。
【チケット取扱】イープラス https://eplus.jp/sf/detail/3514020001-P0030001
春風亭昇太
客員教授の委託式のに取材のマスコミの方が来てます…って言われていたのですが、静岡キャンパスのある地元紙とかの話だと思っていたら、なんと新聞やらテレビ局やらたくさんの取材の皆さん。 こんなに来るんだ!なんて思いながら、委託式を終えて、各社質疑応答のお時間。 お馴染みの演芸担当の新聞社さん達の質問を客員教授として真面目に答えていたのですが、そこで日本テレビの記者さんから質問。 「客員教授とかけまして」と …なぞかけの出題。 ところが、さっきまで真面目に受け答えしようと対応していた時に「なぞかけ」と言われても、全く頭が切り替わらない! もう何が何だか分からなくなって「なぞかけって、何だっけ?」みたいな状態になった。 何も浮かばない…ので「ちょっと待っててくださいね」って言って他の方の質問を答えている間にスイッチ入れて考えて「客員教授とかけまして、ストライキとと、そのココロは 抗議(講義)しまくります」…で事なきを得た。 しかしまあ、なぞかけみたいなモノでもスイッチ入れないと出来ないんだなあ〜。
その答えを言った後も、なぞかけのスイッチが入っているのか、他の質問者とやりとりしながら、なぞかけが浮かぶ「客員教授とかけまして、昔の立派な政治家ととく、そのココロは、凶弾(教壇)で倒れても本望です」
こっちの方が良かったかな?なんて思いながら、他の質問に答えるのだが、今度は真面目な質問が頭に入ってこない〜
なんとも不思議な時間でした。人間なんでも切り替えと集中だ!
実は物凄く困っているワシ〜
春風亭昇太
何かと「お城」と言えば顔を出す春風亭昇太がまたまた28回山城サミット桑折大会に参加します。 福島県の桑折町(こおり町と読みますよ)には桑折西山城があり、あの戦国大名伊達家の居城でした。
僕も行きますし、奈良大学のお城の先生、千田嘉博教授も参加しますよ。
配信もあるので、皆さんも是非!
www.town.koori.fukushima.jp/kankou/activity/fes_event/yamajirosummit2021_inKoori/mountain_castle_summit_overview.html
春風亭昇太
東京下北沢、本多劇場で独演会が終わりました。 非常事態宣言下での独演会で、客席は半分なんですがボク主催の「オレスタイル」のお客様は元気一杯。半分を感じさせないくらい笑ってくれて演っていても楽しかったです。 この時代、楽屋になるべく人が少ないほうがよい!って事で、全部一人でやる!が今回のテーマ。 独演会は全部で4席〜! 毎回ネタ下ろしを入れている会なんだけど、今回はなんと4席中2席がネタ下ろし。1席が20数年前に一度だけやったネタ! 頑張りましたよ〜〜♬4ステージ計16席。流石に疲れましたが手応えも有りました。これから得意ネタになればなぁ。
ネタは「転失気」「一眼国」「粗忽長屋」 どうです。聞いたこと無いネタばかりでしょう〜。トリのネタは「不動坊」でした♬ 皆さん、ありがとうございました。
春風亭昇太