次は西ルート。
正しくは西南方向になります。ここが搦手と考えられます。大手が表玄関、搦手は裏口ってとこでしょうか。
この図も平面に描かれていますが、下から上に向かって急斜面になっています。今回もお城ファンの皆様スミマセン。落語ファン用に、解説はぼくのザックリ図です。
東ルート同様に屈曲させられ、上の土塁から攻撃されながら進まされる事になるんですが、西ルートは別のトラップを…
赤と緑が攻城兵の想定されるルート。赤と緑は何が違うかというと、緑は可哀想な人達なんですね。
他国からやってくる攻城兵は、この城の構造を知りません。進んでみて初めて自分が居る場所の状況を知る事となります。
さぁ、西から攻めて行け ! と言われた足軽さん達は城の虎口(出入り口)を探して進むと何やら入り口らしき物を発見します、それが写メ2の写真。ここがザックリ図では「ココ→」と書かれている部分です。
二手に分かれて進みましょう。しかし左を選んだ緑さん達は、行けども行けども堀底で。土塁の上から危険な物が飛んできます。なんとか進んだ人には北側にある断崖絶壁が待っています。残念。
正解の右を選んだ赤組さんは屈曲させられながら、土塁上からの攻撃に晒されてますが頑張って進みましょう。
虎口の手前で、またもや二つの道が…二手に分かれて緑組を選んだ人は、最初の緑さんと同様の目に遭います。Cと書かれた枡形は正面と、緑組さんの後ろを狙える銃座です。戻るに戻れない緑組が進んだ先には、やっぱり断崖絶壁が !
赤組さんの先だけに主郭が待っていますが、この後果たしてどうなりますか…
ボクが勝手に想定した状況ですが、城には分散させられ、屈曲させられ、誘導されるという様々な罠が待ち構えているという事を理解していただけたらと思い書きました。天守閣見ても城のトラップの面白さはわかりません。ボクを建築物の無い中世の土の城に誘うのは、これらを知りたいからなんです。
それが良好な状態で残っているが前川本城。私有地だと思われます。地権者の方に迷惑にならないよう、お会いしたら一声掛けるなどして見せていただきましょう。
素晴らしい城跡です。これ宮城県、いや日本の宝ですよ。
また是非ゆっくり見に行きたいです♪
春風亭昇太